うなじに野薔薇

乳白色のトルソ
泣いたあとだから赤い目
いちじくのトルテ
理不尽の砂糖漬けを添えて
僕たち君を待ってた

石をぶつけて
君の血流すいたずら
光乱れて
遊び心のベクトル
朝のめざめの中
その無垢を愛してる

ひとりが淋しいなら
君は幸せな子ども
生まれ変わりを予感しながら
何も知らないくせに

世界は君を見捨てるけれど
まだ無邪気なふりで
大人になるのを待とうか