雪辱

 別れの場所はいつだって東京メトロの改札、会えないひとになるだけの話で、掛けてやりたい言葉はなかった。またねって君は云った、どんなつもりで云ったか知らない。無責任な優しさにごまかされていた昨日までのまるで馬鹿みたいだ。

 無しの生を全力で楽しみ、呆れるくらい充実して、綺麗な色とドキドキする音、たくさん悦んで、たくさん笑って、命の限界まで生き尽くし、そうして死んで、生まれ変わったら次こそは君と死ぬ。

[La vida sigue.]