触れた場所からほろほろと崩れていくそういうものだと思っていた
舌の先で爆ぜたライム酸いばかりで少しも酔えない酒だ
体の芯まで空っぽなのが悔しくて泣いたよ久しぶりの涙なのになんの味もなかった
手に届くすべてを投げうち届かないものを求めるそういう癖がついている
僕らは交わることなくすっかり傷だらけで弱さをごまかしながら夢をかじり尽くした